キャリブレーション - PIX4Dmatic
キャリブレーションはデータセット処理の最初のステップで、その後の処理の基盤となります。あらかじめ用意されたデフォルト設定を使用するのが通常は最適です。
さらに、このステップではいくつかのオプションを選択でき、データセットの特性や目的に応じたカスタマイズが可能です。テンプレート、パイプライン、画像スケール、キーポイント、内部パラメータの信頼度、そして自動交差タイポイントなどの設定を調整することで、必要に応じてキャリブレーションの精度を向上させることができます。本記事では、それぞれの項目の役割を解説し、適切な設定を選択する際の参考となる情報を提供します。
- 処理アイコン
をクリックします。 - メニューバーの、[処理] [キャリブレーション...] をクリックします。
処理テンプレート
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鉛直:鉛直方向(真上から見た視点、最大10°まで傾き)で撮影された空撮画像向けのテンプレート
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斜め:鉛直方向から20°以上傾いた角度で撮影された画像向けのテンプレート
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PIX4Dcatch:PIX4Dcatchで撮影されたプロジェクト向けのテンプレート
備考:斜め処理テンプレートは、プロジェクトが斜め画像データセットとソフトウェアが判断した場合(全画像の半分以上が鉛直角度20度以上の場合)に、自動で選択されます。
キャリブレーション
キャリブレーションでは、画像や GCP などの追加情報を使用して、以下の処理が行われます。
- キーポイント抽出 : 抽出されるキーポイントの数を設定します。
- キーポイントのマッチング:複数の画像に共通して写っているキーポイントを特定し、画像間でタグ付けを行います。
- カメラモデルの最適化: カメラの内部パラメータ(焦点距離など)および外部パラメータ(カメラの向き・姿勢)を最適化します。
- 位置情報(GPS/GCP)の反映:位置情報がある場合、モデルを正しい位置に配置します。
このステップで自動的に生成される 自動タイポイントは、以降の処理ステップの基盤となります。

再最適化
手順:
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メニューバーから [処理]>[キャリブレーション…]>[再最適化] をクリックします。
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または、キャリブレーション ステップを有効にした後、再最適化 ボタン
を
クリックし、[スタート] を選択します。
この処理は、すでに計算済みのカメラの内部・外部パラメータを再最適化するために使用します。キャリブレーション完了後に GCP を追加・修正した場合などに有効です。
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再マッチング(Rematch) をオンにすると、画像間でより多くのマッチングを再計算し、カメラの内部・外部パラメータを再最適化します。
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再マッチテンプレート(Rematch template)
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内部パラメーターの信頼度(Internals confidence)
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低い (Low): カメラ内部パラメータの最適化します。
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高い (High): カメラ内部パラメータの最適化しますが、初期値に近い状態を維持します。
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絶対 (Absolute): カメラ内部パラメータの最適化を行いません。
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- 外部パラメーターの信頼度(Externals Confidence):
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既定(Default): カメラテーブルに設定された精度値に基づき、カメラ位置および姿勢を最適化します。
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絶対(Absolute) : カメラ位置および向きの最適化を行いません。
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- 相対信頼度を計算する(Compute relative confidence)をオンにすると、自動タイポイント(ATP)の相対信頼度を計算し、信頼度による色分け表示が可能になります。この設定はデフォルトではオフで、処理時間に影響します。
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頂点変換(Vertex conversion) をオンにすると、マークされた頂点を使用して、キャリブレーションを改善します。
ヒント:GCP に変更を加えた後は、再最適化オプションを使用することで、処理時間を短縮できます。
再最適化が有効な変更例は以下のとおりです。
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GCP マークを新たに追加した場合
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既存の GCP マークの位置を変更した場合
- マーク付きの GCP を削除した場合
重要:再最適化は、他のキャリブレーション設定を変更していない場合にのみ使用することを推奨します。
たとえば、画像スケールやキーポイント を変更した場合は、再最適化ではなく、キャリブレーションステップを最初から再実行する必要があります。
テンプレート
テンプレートは、特定の種類のデータセットを処理するためにあらかじめ用意された一般的な設定の組み合わせです。
データセットの撮影条件や内容に最も近いテンプレートを選択してください。選択したテンプレートに対応するパイプラインも、自動的に適切な設定で反映されます。
以下のテンプレートを選択できます:
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テンプレート名 |
主な特徴 |
説明 |
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大規模・コリドー |
鉛直(ナディア)方向およびやや斜めの空撮画像を組み合わせ、大規模なプロジェクト領域の2D/3D再構築を行います。 |
デフォルトパイプライン: スケーラブル標準 入力画像の例: 鉛直(ナディア)方向画像 処理速度: 高速 |
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フラット&低テクスチャー
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比較的均質で平坦な地形の対象物を2D/3D再構築します。画像は対象領域の上空から撮影し、鉛直(ナディア)方向が最適です。農業用途向けに設計されたテンプレートです。 | デフォルトパイプライン: Low texture planar 推奨入力: 鉛直(ナディア)方向画像 処理速度: 低速 |
| 備考:このテンプレートは斜め(オブリーク)画像では使用できません。 |
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地図
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空撮画像を使用して、プロジェクト領域の2D/3D再構築を行います。「大規模・コリドー」と似ていますが、中小規模の領域向けに最適化されています。 | デフォルトパイプライン: Standard 入力画像の例: 鉛直(ナディア)方向画像 処理速度: 低速 |
| ヒント:画像数が1000枚以下のプロジェクトでは、「タイ規模・コリドー」より「地図」テンプレートの使用が推奨されます。 |
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3Dモデル |
斜め画像を使用して対象物の3D再構築を行います。物体再構築の特定ニーズに対応するために設計されたテンプレートです。 | デフォルトパイプライン: Standard 入力画像の例: 斜め画像 処理速度: 低速 |
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PIX4Dcatch |
PIX4Dcatchで撮影された領域や対象物の2D/3D再構築に最適化されたテンプレートです。PIX4Dcatch専用のオプションを含みます。 | デフォルトパイプライン: 信頼性の高い位置と向き情報 入力画像の例: 地上画像 処理速度: 高速 |
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屋内シーン |
PIX4Dcatchモバイルアプリで撮影された屋内プロジェクト向けで、ITPによるキャリブレーションに対応しています。 | デフォルトパイプライン: 信頼性の高い位置と向き情報 入力画像の例: 屋内地上画像 処理速度: 高速 |
パイプライン
カメラの内部および外部パラメータの最適化方法を選択できます。
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スケーラブル標準 (デフォルト): 大規模なデータセット向けに最適化された、逐次処理型のキャリブレーションパイプラインです。高速な処理と効率的な画像キャリブレーションを実現します。
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標準 : スケーラブル標準と同様のパイプラインですが、より堅牢な処理を行います。
その分、処理時間が長くなり、PC リソースの使用量も増加します。 -
低テクスチャーフラット: 正確な位置情報を持つ、比較的平坦で、テクスチャが少ない、または繰り返しパターンの多い地形を撮影した鉛直(ナディア)方向の空撮画像向けのパイプラインです。
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信頼性の高い位置と向き情報: 相対位置情報および IMU データが高精度なプロジェクト向けのパイプラインです。たとえば、屋内・屋外で PIX4Dcatch を使用して撮影した画像や、RTK / PPK 対応のドローンやデバイスで撮影された画像が該当します。
すべての画像に、カメラの初期位置および姿勢情報が含まれている必要があります。
画像スケール
キーポイントを抽出する際に使用する画像サイズを定義します。以下のオプションから選択できます。
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2(画像サイズを2倍):屋内シーン向けのキャリブレーションテンプレートで使用される画像スケールです。
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1(元の画像サイズ):推奨される画像スケールです。
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1/2 (2分の1の画像サイズ): 処理時間を短縮したい場合や、非常に高解像度のカメラを使用している場合に有効です。
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1/4 (4 分の1の画像サイズ): 処理を高速化し、プロジェクト全体の概要やデータの網羅性を素早く確認したい場合に使用できます。
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1/8 (8 分の1 画像スケール): 処理時間をさらに短縮し、簡易的な確認や全体把握を目的とする場合に使用できます。
ヒント: 画像スケールを小さくすると、抽出されるキーポイントが少なくなるため、精度がわずかにさがります。 一方で、画像が不鮮明なデータセットや、均質な領域を多く含むデータセットでは、キャリブレーションが改善される場合があります。
次のような場合に、画像スケールを小さくことを推奨します。
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処理時間を短縮したい場合
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プロジェクトの全体像を素早く把握し、データの網羅性を確認したい場合
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ぼやけた画像を含むデータセットを処理する場合
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平坦で均質な領域、または樹木・森林・農地など、繰り返し構造や複雑なパターンを含むデータセットを処理する場合
(画像スケールを下げることで、キャリブレーションされる画像数が増えることがあります)
キーポイント
抽出されるキーポイントの数に影響を与える設定です。
- 自動 (デフォルト): PIX4Dmaticが画像内容に応じて最適なキーポイント数を自動で決定します。
- カスタム: 抽出するキーポイント数を指定できます (画像内容に応じて調整されます)。
- キーポイント数: 画像ごとに抽出される目標キーポイント数を設定します。
内部パラメーターの信頼度
この設定では、プロジェクトのキャリブレーション中にカメラの内部パラメータをどの程度再計算・調整するかを指定します。
- 低い (デフォルト): カメラの内部パラメータをすべて最適化します。
- 高い: 内部パラメータが初期値に近い状態を維持するように制御します。以下の場合に推奨されます:
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初期パラメータと最適化後のパラメータの差が5%以上ある場合
- キャリブレーション後のモデルが歪んでいる、または湾曲している場合
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- 絶対:初期パラメータを固定し、最適化の対象から除外します。
をオンにすると、MTP/GCPと同時に内部パラメータを最適化します。
無効にすると、MTPやGCPを最適化している間は内部パラメータは調整されません。
通常、この設定は手動で変更する必要はなく、選択した処理テンプレートに応じて自動で有効/無効が切り替わります。例えば、PIX4Dcatchテンプレートではデフォルトで無効になっています。
ただし、位置情報に矛盾があるプロジェクトでは、このオプションを無効にすることで改善される場合があります。これは、高精度のRTK/PPK画像に外れ値が含まれ、GCPと組み合わせた場合などに発生することがあります。カメラ位置とGCPの両方が高精度であっても、一方のデータが想定よりも正確でない場合、内部パラメータの最適化が過剰に行われ、モデルの品質が大きく低下することがあります。その結果、多くのカメラが未キャリブレーションのまま残る、あるいはキャリブレーションが完全に失敗することがあります。
備考:内部パラメータの信頼度が [絶対]に設定されている場合、このオプションは使用できません。
外部パラメーターの信頼度
この設定では、プロジェクトのキャリブレーション中にカメラの外部パラメータ(位置と向き)をどの程度再計算・調整するかを指定します。
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既定:カメラ表の精度値に基づき、カメラ位置と向きを最適化します。
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絶対:カメラ位置と向きを固定し、最適化の対象から除外します。この設定はパイプライン「信頼性の高い位置と向き情報」使用時のみ有効です。
深度マップを使用 (PIX4Dcatch LiDARデータセット)
深度マップの使用は、LiDAR 深度データで取得されたプロジェクトではデフォルトで有効になっています。必要に応じてオフに切り替えることも可能です。有効にすると、PIX4Dcatch で生成された深度マップがキャリブレーション精度の向上に利用されます。
備考:LiDAR データを含む PIX4Dcatch のデータを使用することで、GNSS や IMU のドリフトを補正することができます。詳細はこちらの記事(英語)をご覧ください。PIX4Dmatic: combined LiDAR and photogrammetry workflow(PIX4Dmatic: LiDARと写真測量の統合ワークフロー).
詳細はこちら: PIX4Dmatic で PIX4Dcatch データセットを処理する方法
自動ITP(任意)
オンに切り替えると、画像間で構造線や交点を自動的に生成・マッチングします。デフォルトではオフになっていますが、有効にすると、建造物など人工的な構造物を含むシーンのキャリブレーションに役立ちます。
詳細はこちら:ITP
相対信頼度を計算する
オンに切り替えると、生成された自動タイポイント (ATPs) の相対信頼度を計算し、信頼度に応じた色付けを有効にします。デフォルトはオフです。この設定は処理時間に影響します。
頂点変換
オンに切り替えると、マークされたジオメトリの頂点を使用してキャリブレーションを改善します。デフォルトはオフです。頂点他ポイントに関連しています。
