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PIX4Dcatch RTKプロジェクト撮影におけるオフセット値の計測と設定 *Android、一部の iPhone・iPad 端末向け

PIX4Dcatch対応 viDoc RTK ローバーを携帯端末に装着して使用する場合、まず、アンテナとカメラの間の距離 (オフセット値) を設定してください。正確なオフセットを入力することにより、PIX4Dcatch が viDoc RTK ローバーを使ってキャプチャした内容(スキャンやGCP) が記録された位置を正確に計算できるため、結果として、精度の高い測定値を取得することができます。現在このオフセットは、PIX4Dcatchによる自動認識 (SPCまたはSPC+ケース使用時)、またはユーザーによる手動での入力、どちらかの方法で設定可能となっています。

viDoc RTKローバーのモデルを確認

現在、端末モデルによって入力するオフセット値が異なるため、PIX4Dcatch対応 viDoc RTK ローバーを取りつける端末のバージョンをご確認ください: SPC+ マウント対応 viDoc (PIX4Dcatch対応 viDoc ローバー P01)SPC マウント対応 viDoc。この章で紹介する以下の方法で PIX4Dcatch 対応 viDoc RTKローバーのバージョンを判別し、正確なオフセット値を入力することで、精度の高い再構築モデルを取得してください。

重要: SPC/SPC+ マウント対応の iOS端末と、PIX4Dcatch対応 viDoc モデルのリストは こちら

SPC+ マウント対応モデル

新しいSP アダプター の発売をうけ、最新のSPC+マウントに対応する、PIX4Dcatch対応 viDoc RTKローバー P01 がリリースされました。旧モデルとの違いは、PIX4Dロゴのシールが貼り付けられていることと、SPC+ のマウントの形状が、従来より丸いことに注目してください。以下の場合に限り、手動でオフセットの測定と入力が必要になります。

  • PIX4Dcatch が RTK端末を認識しない場合
  • カスタムケースを使用する場合
重要: SPC/SPC+ マウント対応の iOS端末と、PIX4Dcatch対応 viDoc モデルのリストは こちら


オフセット値の入力が必要の無い端末に関しては、オフセット値の入力が必要無いiOS端末 の項目の内容をご確認ください

P01 ラベル

P01_upgrade_by_pix4d.png

SPC+対応 viDoc RTK ローバー側 マウント詳細

SPC+ ケース側 マウント詳細

SPCマウント対応モデル

このタイプのPIX4Dcatch対応 viDoc RTK ローバーは、旧型 SPC ケースを取り付けて使用可能で、かつマウントの形状が直線でPix4Dのロゴ表記の無い、黒いシールが機体に貼られているモデルが該当します。以下の場合に限り、マニュアルでのオフセット値の入力を行う必要があります。

  • PIX4Dcatch が端末を認識しない場合
  • SPC ユニバーサルケースを使用する場合
  • カスタムケースを使用する場合
重要: SPC/SPC+ マウント対応の iOS端末と、PIX4Dcatch対応 viDoc モデルのリストは こちら


オフセット値の入力が必要の無い端末に関しては、以下の オフセット値の入力が必要の無い端末リストの項目をご確認ください。

PIX4Dcatch対応 viDoc RTK ローバー側
マウント詳細
SPC ケース側 マウント詳細

タブレット端末に関して

以下スクリーンショットにあるような、iPad取り付け型のviDoc RTK ローバーは現在販売を終了しています。使用する場合は、マニュアルでオフセット値を入力する必要はありません。

viDoc_old.png

オフセット値の入力が必要ないiOS端末

PiX4Dcatch バージョン 1.30 以降では、以下のリストにある端末 (携帯電話とタブレット端末) にPIX4Dcatch対応 viDoc RTKローバーを取り付けて使用する場合、カメラオフセット値をマニュアル入力する必要はありません。計測済の正確なオフセット値が、それぞれ X、Y、Z のオフセット値のフィールドに自動的に適用されます。

(適用されない場合は、ページ下の参考資料の数値をマニュアル入力してください)

スマートフォン機種
対応ケース種類
[iPhone]
SPC
SPC+
iPhone 15 Pro Max
iPhone 15 Pro
iPhone 14 Pro Max
✅*
iPhone 14 Pro
✅*
iPhone 13 Pro Max
iPhone 13 Pro
iPhone 12 Pro Max
iPhone 12 Pro
iPhone 11 Pro Max
iPhone 11 Pro
iPhone XR
* 注意:カメラセンサーが部分的に隠れるため、この組み合わせでの使用は推奨しません
タブレット機種
対応ケース種類
[iPad]
SPC
SPC+
iPad Pro 12.9インチモデル (第4・5・6世代)
iPad Pro 11インチモデル (第2・3・4世代)
重要: PIX4Dcatch対応 viDoc RTKローバーを、SPコネクトケース以外のケースを使用して端末に取り付ける場合は、マニュアルでオフセット値を入力する必要あります。以下を参照して計測してください。PIX4Dcatchでは、自動検出した値を、測定したマニュアル入力値で上書きすることが可能です。

カメラオフセットの計測

Pix4Dcatch 対応 viDoc RTK ローバーとの接続を開始すると、RTK デバイス設定ダイアログが表示されます。カメラオフセットの項目に、X、Y、Z の各オフセット値を入力してください。PIX4dcatch対応 viDoc RTKデバイスのモデル、端末の種類、ケースの種類の組み合わせによって、次のうち、利用できるオプションが変わります:SPCSPC+ (タブレット端末または古いモバイルアプリバージョンを使用中の場合は: 自動)、カスタム

SPC SPC+ のオプションは、PIX4Dcatch対応 viDoc RTKデバイスとモバイル端末、そしてデバイスケースの組み合わせが既知のもの (マニュアル入力が必要でない) 場合にのみ使用可能です。カスタム は、組み合わせに関わらず使用可能なオプションで、ユニバーサルケースまたは特定のケースを使用する場合の設定に使うオプションとなっています。カスタム のオプションを使う場合は、カメラオフセットを手動で計測し、PIX4Dcatch上で入力して設定してください。設定したカメラオフセット値は保存され、次回接続時にも適用されます。端末の組み合わせが変わった場合は、オフセット値を再計測・入力して設定を変更してください。

Camera_Offset_Options.png

カメラオフセットの計測方法


端末機種のサイズにあったSPコネクトケースを使用して PIX4Dcatch対応 viDoc RTK ローバーを装着します。スマートフォン用ケースは、SP-connect ウェブサイトから購入、または自転車やバイク用アクセサリを扱う店舗をご確認ください。特定のモデルの購入が難しい場合は、SP-connect 汎用ユニバーサルマウントの使用も可能です。

端末を上の図のように横向きにして置き、x 軸・y 軸・z 軸の向きと、測定するアンテナの原点に対する相対的位置を記録します。アンテナ基部に取り付けられたネジの中央がアンテナ原点です。複数のカメラレンズを持つデバイスでは、レンズを1つ選択し計測を始めてください。

詳しくはこちらの記事もご確認ください: PIX4Dcatch対応 viDoc RTK ローバー をデバイスに装着する.

重要: iPadを使用する場合は、上の図のとおり、端末を横向きにしてアンテナが上を向くように装着します。x軸・y軸のオフセット値はマイナスの値になります。
Tip: どのカメラレンズから計測すべきかわからない場合は、PIX4Dcatchを起動して、それぞれレンズの前をふさいでみて判別してください。視野がブロックされたレンズを計測に使用します。
重要: 汎用マウントを使用する場合は、PIX4Dcatch対応 viDoc を取り付けた時にレンズとデバイスがアンテナより下になるように装着してください。

PIX4Dcatch_Android_RTK_x_Not_Above_origin.jpg PIX4Dcatch_Android_RTK_check_Not_Above_origin.jpg

X軸を計測する (iPad では Y軸)

アンテナ基部から軸に沿って、レンズの中心までを計測したときの値が、X軸のオフセットです。

PIX4Dcatch Android RTK x 軸オフセット測定図

Y軸を計測する (iPad では X軸)

Y 軸オフセットでは、アンテナ中心から軸に沿ってレンズの中心までの距離を計測します。

PIX4Dcatch Android RTK y 軸オフセット測定図

Z 軸を計測する

Z軸オフセットでは、アンテナの中心から携帯端末の画面までの奥行を計測します。

PIX4Dcatch Android RTK z 軸オフセット測定図

重要: ほぼすべてのケースやアダプターは装着した時、スクリーン上部にオフセットを追加します。が、Z軸のオフセットは、ケースやアダプター表面までの距離を計測した値ではなく、レンズとアンテナ間の距離を計測するよう気をつけてください。

各軸のオフセット値を入力する

各軸のカメラオフセットを計測したら、RTK デバイス設定(RTK Device Settings) ダイアログの カメラオフセット値 (cm/inch) (Camera Offset Values (Centimeters/Inches)) フィールドに入力します。
入力単位は、デバイス設定の地域に応じてセンチメートルまたはインチが適用されます。

PIX4Dcatch_iOS_RTK_device_settings.jpg PIX4Dcatch Android RTK device settings dialog

PIX4Dcatch_iOS_RTK_offset_settings.jpg

重要: オフセット値の入力に正しい単位が使用されていることを確認してください。Androidを使用する場合は、RTK 設定画面ではなく端末の言語設定画面から変更・設定を確認します。iOS端末の場合は、設定 > 言語と地域 > 単位系 の設定を確認してください。


カメラオフセット値 (cm/inch) (Camera Offset Values (Centimeters/Inches)) フィールドにオフセット値の入力と設定が完了したら、続けて RTK デバイス設定 (RTK Device Settings) ダイアログで接続に必要な設定を完了してください。

詳しくはこちらの記事も参照ください : PIX4Dcatch RTK プロジェクト ~インストールから撮影完了まで~

[参考] 以前のバージョンで入力が必要だったオフセット値 (自動適用されない場合に使用ください)

スマートフォン機種
SPC+ケース使用時 オフセット値 (単位: m)
iPhone 15 Pro Max
iPhone 15 Pro
iPhone 14 Pro Max
iPhone 14 Pro
iPhone 13 Pro Max
iPhone 13 Pro
iPhone 12 Pro Max
iPhone 12 Pro
iPhone 11 Pro Max
iPhone 11 Pro
iPhone XR
iPad Pro 11-inch (第2世代以降)
iPad Pro, 12-inch (第4世代以降)
0.022, 0.056, 0.017
0.028, 0.053, 0.017
0.021, 0.057, 0.017
0.028, 0.053, 0.017
0.019, 0.058, 0.017
0.026, 0.054, 0.017
0.019, 0.058, 0.018
0.007, 0.056, 0.019
0.016, 0.059, 0.020
-0.008, 0.056, 0.020
0.005, 0.058, 0.019
-0.069, -0.016, 0.032*
-0.084, -0.006, 0.032*

* SPC+ 対応Pix4D カスタムケースを使用する場合