プロジェクトの各ステップ

処理オプション - PIX4Dfields

 
処理オプションの紹介

PIX4Dfields は、農業用空撮画像の高速かつ正確なフォトグラメトリー処理を目的としています。本記事ではオルソモザイクを作成するSetting.jpg 処理オプションについて説明します。これらの機能には、画像がインポートされた後、処理を開始する前にアクセスできます。

ProcessingMenu.png

処理オプションメニュー

高速処理

高速処理は、アウトプットの正確性に対する妥協を最小限に抑えつつ、高速に結果を作成するデフォルトの処理オプションです。高速処理には、GPU アクセラレーション、RTK 測位、リグの相対キャリブレーションツールラジオメトリックの改善など、数年の間にいくつかの改善が行われてきました。高速処理は、ほとんどの農業アプリケーションに十分な解像度でオルソモザイク、指数マップ、DSM を生成する最高のオプションを提供します。

高精度処理

高精度処理は PIX4Dfields 1.11 で導入されました。このオプションを使用すると、より正確なオルソモザイクとともに、非常に詳細な高さモデルを生成します。しかし、より複雑な処理アルゴリズムにより、処理時間が増えます。これは、試験圃場、スポットアプリケーション、および地形分析に最適です。

撮影時の天候

天候と太陽の状態は、マルチスペクトル画像に影響を与える重要な要素です。周辺光の変化による測定誤差の影響を最小限に抑えるため、雲量と太陽の位置を考慮に入れる必要があります。PIX4Dfields では、曇天または晴天オプションのいずれかに、撮影時の天候を指定できます。 また、カメラに日照センサーが搭載されている場合、あらゆる天候状態で太陽の角度補正が行われます。

重要: 天候が指定されない場合、太陽の角度補正は行われません。ラジオメトリック補正が比較的不正確になります。
オルソモザイクサイズの制限

オルソモザイクのファイルサイズは、地上サンプル距離 (GSD) および/または最大メガピクセルを定義することにより事前に決定可能です。

  • GSD は、地表で測定されたピクセルの距離単位 (通常 cm またはインチ)での長さです。。GSD が小さいと、より多くのピクセルでより詳細な高解像度の画像になります。しかし、ピクセル数が増加するとファイルサイズも大きくなります。逆に、GSD が大きいと低解像度の小さなサイズのファイルになります。
  • 最大メガピクセルは、GeoTIFF のピクセルの最大サイズを意味します。デフォルト設定は 50MP です。しかし、最大解像度を得るには、チェックマークを外す必要があります。

詳しいガイドは、オルソモザイク GSD に記載されています。

パンシャープニング

パンシャープニングは、高解像度のパンクロマティックバンドと低解像度のバンドを融合し、より鮮明なマルチスペクトルオルソモザイクを作成します。この高解像度パンクロマチックセンサーを搭載したカメラでは、PIX4Dfieldsが設定を自動検出し、このオプションが利用可能になります。詳しくはこちら パンシャープン機能 - PIX4Dfieldsを参照ください。

詳細設定

詳細設定は PIX4Dfields 1.11 で導入された機能で、データセットのタイプに応じて追加の処理オプションを提供します。リグの相対キャリブレーションとラジオメトリック補正は、マルチスペクトル画像で利用できます。フルブレンドGPU アクセラレーションは、RGB 画像で利用できます。

AdvancedProcessing.jpg

詳細設定メニュー

フルブレンド

フルブレンドによりカラー遷移が改善し、「亀甲模様」効果を低減できます。有効にすると GPU アクセラレーションが自動的に無効になります。

リグの相対キャリブレーションツール

リグの相対キャリブレーションでは、カラーバンド不整合による「虹」効果が低減されます。このオプションは、Parrot Sequoia や MicaSense RedEdge-P など、複数のセンサーを搭載するカメラでは自動的に有効になります。詳細なガイドは、リグの相対キャリブレーションツールに記載されています。

ラジオメトリック補正

ラジオメトリック補正は、異なる天候状況における違う時間に撮影した画像を比較するために必要です。信頼できる指数値の計算を行うにはラジオメトリック補正が不可欠となります。PIX4Dfields にはマルチスペクトル画像のキャリブレーションを行う、Pix4Dの最新のラジオメトリックモジュールが搭載されており、反射率ターゲットの自動検出のサポートが含まれています。詳細なガイドはラジオメトリック補正に記載されています。

GPU アクセラレーション

GPU アクセラレーションは、コンピューターの GPU を使用して、RGB 画像の処理時間を短縮します。このオプションはマルチスペクトル画像では利用できません。GPU のアクセラレーションが無効になっている場合、処理はデフォルトで CPU で行われます。

注意: 最低ハードウェア要件は、4GB のメモリーを搭載した Vulkan 1.1 対応 GPU です (インテル HD/Iris、Nvidia、Apple M1)。AMD のグラフィックスカードは、GPU のアクセラレーションをサポートしていません。

RGB 画像の処理時間の比較については、次の表を参照してください。PIX4Dfields_GPU.jpg